外壁の塗りなおしの時期としては15年くらいだと遅いですか？
住宅の外壁は日々劣化が進んでいるので、一般的に10年に一度の割合で塗り直しが必要だと言われています。
しかし外壁塗装にはある程度まとまったお金が必要となるため、なかなか依頼することができずに、10年以上が経過してしまうという人も多く見られます。
塗り直しの時期として15年ぐらいは遅いのかというと、それはどのような塗料を使っているのかによっても異なります。もしも現在の住宅に塗装されている塗料が、ある程度の期間もつとされているものであれば、15年以上経過していたとしても、特に遅いとは言えません。
住宅は室内の湿気が壁の中を浸透して壁の内部に伝わっていきます。もしも壁がモルタルでできている場合には、この湿気をため込まないようにしなければならないので、通気性の良いアクリルリシンが吹きつけてあるはずです。もしくはサイディング通気工法の壁である場合には、通気層の間を通り外部に排出されるような仕組みになっています。
壁の中には断熱材がありますが、この断熱材は経年劣化によって吸湿し、だんだんと断熱性能は落ちていってしまうことでしょう。一度湿度を吸収した断熱材はなかなか乾くことがなく、場合によってはカビの温床になってしまったり、外壁に苔を繁殖させる原因にもつながります。
このような問題を解決に導くためには、断熱材も交換しなければなりませんが、断熱材を交換するとなると、壁をはがさなければならず、大掛かりな工事が必要となります。そこで必要となってくるものが通気性の良い塗料です。これを外壁に塗装するだけで、断熱の効果を復元できる以外にも、外側に断熱層を作ることによって、壁の中で湿気の影響を受けることもなくなります。
もしも築15年以上が経過していたり、前回の塗り替えから年月が経過している場合には、おそらくまた同じほどの年月は塗り替えることがないかもしれません。このような場合には、10年ごとに塗り替えるケースとは異なる考え方で塗装工事をしなければなりません。
耐久性が15年以上とされている塗料はフッ素樹脂や水性無機ハイブリッド、光触媒塗料などがあげられます。一般的なシリコンやウレタンの場合では15年以上持つことはないでしょう。
どのような塗料を選べばよいのかわからないという人は多いですが、自分の希望のすべてを持ち合わせている万能な塗料というものはありません。塗料を選ぶ上では自分の塗り替えサイクルを考えて、何を重視するのかを明確に考えるようにしましょう。
